日光白根山は多分10回は行っている。殆どが菅沼から登って避難小屋側に下りている。たまには変化をつけたい。昨年も企てたが、弥陀ヶ池でのあまりの強風に登頂を諦め座禅山でお茶を濁した。今回、天気予報では曇や霧の可能性があるとのことだったので、視界が悪ければ山頂から素直に避難小屋側に下ろうと思っていたが、幸い曇天ながら富士山までも見える良好な視界の中、予定通り南斜面を下り、白檜岳に登り返しぐるっと周回することができた。
日光白根山(2578M)、白檜岳(2394M)、白根隠山(2410M)、前白根山(2373M)、五色山(2379M)、金精山(2244M)
朝6時前だというのに菅沼の有料駐車場は10台以上停まっていた。最近は標高の高いところに登っていなかったので防寒対策をおろそかにしてしまい、上に羽織るものがあまりなかったが、どうにかあるものを着込んでスタート。あまりスピードを上げず(どちらにしても上がらないが)歩く。それでもすぐに暖かくなり1枚脱いだ。いつもとあまり変わらないペースで弥陀ヶ池に到達。少し風が吹いているが昨年に比べればどうってことはない。
晴れてはいないが山頂までよく見える。いつもはすぐにガスがかかってしまうが今日は大丈夫のようだ。休んだら少し冷えたし、これからさらに高い所に行くので運良く持ってきたベストを着て山頂を目指す。今日初めて目にする花が柵の中にあった。名前は知らない。(花は「日光白根山周回 花編」をご覧下さい。)登っていくにつれて燧ヶ岳などの山が大きくなってくる。新潟の山にはまだ雪があるようだ。シャクナゲを眺めながら進む。今日はあまり息がきれずに歩ける。傾斜が急になって矢印に従って登っていく。年々ルートが易しくなっていくような気がする。ピークを降りて登り返して山頂。ごった返しているのでスキをついて写真撮影。そそくさと隣のピークに行って休んだ。
おにぎりを食べてふと遠くを見るとなんと富士山が見える。期待していなかったので思わず声を出してしまった。
(右上に富士山、手前左が皇海山)
さてここからが今日のキモだ。頂上台地の南側に向かう。台地には花が沢山。踏まないようにして進む。ロープがあって立ち入り禁止の表示があったので少し西側に進むとロープがなくなる。そこから砂礫の道を下っていく。前方に白檜岳が見えているのでそこを目標に進んでいけばいい。歩きやすそうなところを進む。
(ここから降りる。前方に白檜岳、その手前に2353P)
(下る途中から白根隠山)
シャクナゲが咲き乱れている場所もあり。殆ど人の目に触れることのない花が沢山ある。急な所もあるが、薮は殆どないと言っていいだろう。獣道のようなものもある。トゲのある草を掴まないように前方にピークを見ながら下りていく。しばらく下りていくと平らになり踏み跡のようなものが左手から下ってきている。
そこを右方向の踏み跡を辿ると樹林のない平坦な空間に出た。不思議な場所だ。
(2353P方面を見ているところ)
振り返ると白根山の南斜面が見えた。2353P方面へは岩を避けて登り始める。藪もそれほどではなく獣道もついている。
ピークの方から何やらゴソゴソと気配が。こちらは声を張り上げる。そんな事情もあって2353Pには行かず東側から進む。その先で東に行ってみると藪度がだいぶ高くなってしまったので、藪の薄いところを進んでいった。その先は急降下で気をつけて下りていく。ここもそれほど歩きづらくはない。ここでも後ろの方でガサゴソ。クマではないだろうが気分良くないよ。また声を出して歩く。下に2240m窪地が見えてきた。少し西側から降りてみた。
(窪地を西から東側をみる図)
もう白檜岳はすぐだ。でも実際はここからの方が薮はひどかったかな。正面は傾斜が急なので西寄りの獣道を追って登っていった。
白檜岳の北西尾根に乗るまでが急。尾根に乗って歩きやすそうなところを選んで歩く。立ち枯れた木のところやシャクナゲ藪のところもある。藪の少ないところに回避出来るところもあるが強引に進んでいったところもあった。
疲れてきて立ち止まる時間が長くなる。どうにか進むと傾斜がゆるくなってシャクナゲを避けるように進んで行くと平坦な場所に出た。山名板はとうになくなっている。白檜岳山頂。富士山もまだ見えている。
(山名板ではないと思います)
ここで休憩。北の方から黒い雲がやってきている。風も強くなっている。ちょっとまずい雰囲気だ。この山頂には踏み跡が三方向にある。白根隠山方面、錫ヶ岳方面、県境北側方面だ。登ってきた北西尾根には踏み跡はなかった。だいぶ前にここから北へ県境を下ったことがあるが、薮はほとんどなかったと思う。今回登った北西尾根よりも東寄りの県境を辿った方が結果的には良かっただろうな。もし今後このルートを歩こうとされる奇特な方がいらっしゃったら窪地からは県境をたどることをお勧めします。
ここからは何回か歩いているので気が楽。ただ雨がパラついてきた。風も強いぞ。笹の中の道を歩いて行く。以前よりも道が明瞭になっているような気がするなあ。眼前に白根隠山。風が強いので直登はせずに右から巻いていこう。
(白根隠山)
天気が良ければ長居をしたい場所だが今日はその時ではないようだ。手早く写真を撮って先に向かった。
気分のいい稜線歩きとはいかない天気。白根山の方を見ると沢山の人だ。通常ルートを下らなくてよかったよ。振り返ってみるとまだ雪が残っている場所もあるようだ。
(白檜岳北の2240窪地のさらに東の窪地上部の残雪)
さらに進むと謎めいた小屋。この手前で二人連れに会った。ちょっとそこまで行くそうです。
前白根山に行くつもりはあまりなかったのだが、風も幾分弱まってきたようだし、前を歩く人がいてなぜかつられて前白根山の斜面に取り付いてしまった。右寄りに歩いたら前方の人が振り返って話しかけてくれた。公然の秘密になったコマクサの在り処。前白根山の山頂のちょっと東にあるとのこと。話しながら登っていくとすぐに何株も咲いていた。その人が言っていたのとは違う場所。結構咲いていました。山頂まで行って、教えてもらってまたコマクサを見てきた。(画像は「花編」で)
ここからは五色山へ向かう。その先は金精山に行くかどうか迷ったが、久しぶりに行ってみた。五色山の先では笹刈りが最近されたようだ。有り難い事です。
国境平では団体さんが休憩中。金精山に向かうまでにも二人登ってくる人がいた。この時間では白根山は無理だろうな。金精山には一人が休憩中。こちらも休んでいたら二人連れがやってきた。このルートも最近流行っているのかな。
金精峠への階段は殆ど使用しなくても歩けるようだ。金精峠のお堂の中を見ようとしたら見られないようになっていた。いけないものがあるからか?
金精峠から菅沼までの道では今まで人に会ったことはなかった。3、4回は歩いたかな。今回はだいぶ菅沼に近くなったところで野鳥の鳴き声を聞いていた団体さんなど10人以上見かけた。このルートも人気が出てきたのかな。まあそんなことはないだろうな。バイクや車の音がうるさくなると終わりは近い。舗装道路を少し歩いて駐車地に戻った。車はだいぶ増えていた。
今回の歩きに関しては烏ケ森の住人さんの報告を参考にさせていただきました。大変ありがとうございました。
菅沼P(2時間25分)白根山(1時間40分)白檜岳(25分)白根隠山(50分)前白根山(35分)五色山(35分)金精山(1時間10分)菅沼P
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