新聞に庚申山のコウシンソウの記事が出ていました。コウシンソウを今まで見たことがなかったので、混雑覚悟で行ってみました。山でお会いした常連さんによるともう花のピークは過ぎているとのこと。コウシンコザクラの勢いにやられているのではないかとのことでした。
今週も別の所に行こうかと思っていたのですが、12日夜は野球の練習に出ることにしたため、遠出はちょっとつらいかなあと福島の某山はあっけなくボツとしました。そんな時、12日朝にコウシンソウが見頃との記事を見て、庚申山に行ってみようかとなりました。通常ルートで登るのは3度目になるので面白みに欠けますから、どうしようかと地形図を眺めていたところ、猿田彦神社跡から登っていくと達する尾根が南東に延びているのに気がつきました。「笹ミキ沢右岸尾根」と仕事の合間にネットで探ってみると何件かヒットしました。やはりその筋の人達が(その筋の人達しかといったほうがいいかも知れません)歩かれているようです。いくつかの記事を見てみると藪もなく、危険個所もないとのこと。これなら安心して歩けそうです。
庚申山(1892M)
やはり皆さん考えることは同じ。予想はしていましたが、6時半を過ぎての到着ではかじか荘の先の駐車場は既に満杯で、かじか荘に車を停めて山歩きの支度をしている人達が4,5パーティーほどはいたでしょうか。すみません。空いていたスペースに停めさせてもらいました。
先行する人達がいたので適当に距離を保って進みます。周囲に人がいないのを見て、たそがれオヤジさんが取りついた場所から登ります。(ここから登るのが一番傾斜がきつくなさそうです。)動物の足の骨がありました。
少し登ると赤いしるしのついた木がいくつかありました。ワイヤーが巻きついた木もありました。きつくなさそうな傾斜と言っても比較の問題で、ほかに比べればの話で、結構な傾斜です。谷筋を登って1070m付近で尾根に乗りました。ここからもしばらく傾斜は急でした。尾根も狭まって傾斜が緩やかになると張り出した木の根が少し厄介です。
鹿道か作業道か分かりませんが、明瞭な道がありました。
1261Pはいつの間にか通過。その先がまたちょっと急になります。1390m付近から笹が出てきました。
1462Pは下笹もなく、何にもない所。今日もバテバテです。前夜の野球は堪えますね。それだけが原因ではないと思いますが。尾根の向きが変わる所はちょっと急な下りです。
(分かりづらいですが急です)
1460m付近で木に赤い板を発見。下を見ると左右に道がありました。舟石新道でしょうか?
この先もうっすらとついた踏み跡を進みます。やっと猿田彦神社跡からの道に合流しました。歩き出してからちょうど3時間です。下から単独の男性が登ってくるところでした。少し休んで男性に先に行ってもらいます。ここからは道は明瞭です。
ここからのルートは10年ほど前に歩いているのですが、お山巡りコースに入る所がよく分からずにだいぶ上の方まで行ってしまい、結局猿田彦神社跡まで戻ったことがあります。下はその時に撮った写真ですが、当時は塔ノ峰のことは知りませんでした。右に一部写っているのが塔ノ峰でしょうか。左はオロ山でしょうか。その当時は男体山にしか目がいってないようですね。
しばらく進むと急な登りになり、階段も出てきました。前回はなかったと思います。
さらに登り左手のお山巡りコースに入りました。前回はなぜ分からなかったのか不明です。岩には花が咲き誇っていました。コウシンコザクラでしょう。沢山ありますね。
黄色い花もありました。
先の男性(Uさんとします)が立ち止まっています。道が分からなくなったようです。確かに先には道はないようです。下を見ると橋があります。おそらくそちらではないかとお伝えしました。下って行くとUさんが動物の死骸があるとおっしゃっています。示す方向を見ると確かにありました。
信頼の今ひとつ置けそうにない橋をUさんが渡ります。大丈夫ですかねと言いながら。無責任にも大丈夫でしょうと答えます。左に行きすぎると落ちそうですから右側を進みます。
(左側を歩く人はいないでしょう)
先に進むとUさんが待っていました。ここからはこちらが先行します。スリリングな道が続きます。気が抜けませんね。やせた尾根に鎖のついた場所に着きました。先に進むのに逡巡します。
ここを行くわけはないなあと思い、反対側の上の方にしばらく行ってみましたが、薄い踏み跡だけでしっかりとした道はないようです。仕方なく戻ってみるとUさんはそこで待っていました。意を決して鎖伝いに先に進むと右手に下に向かう梯子がありました。ここを下るようです。Uさんに道がありましたよと声をかけると、半信半疑のようでした。こちらはちょっと展望地に進んでみてへっぴり腰で後ろを振り返ったり前の景色を見たりしたのち梯子を下りて行くと、Uさんも後に続きました。
(振り返って見る庚申山方面)
下りて行く途中で「鬼の耳こすり」のプレートを見ましたが何が耳こすりなのかは分かりません。この先もスリリングな道は続きます。あまりにも疲れたので沢を横切る場所で腰を下ろして休みました。このコースは精神的にも体力的にも疲れます。まあ先に行くしかないですね。どこかで見た記憶のあるめがね岩。もう合流部は近いのかと思ったらまだまだでした。
あんまり見かけない花。ヤマオダマキでしょうか。道端に咲いてました。
さらに見たことのない白い花もありました。
(?)
どうにか合流部に着きました。10分のルート探しのロスはありましたが1時間かかりました。疲れました。Uさんはあまりにも疲れたのでしょうか、ここで引き返すとのこと。もう少しですよとまたまた無責任にもお誘いしますが、次回はお山巡りをしないで登りに来るとおっしゃって下って行きました。
ここからも気の抜けない場所は多々ありました。うっかりと道を間違えたりしながら登っていきます。人はすれ違ったり追い抜いたりしますが、那須ほどではないようです。展望の利くところで振り返って景色を見ますが、せいぜい袈裟丸山が見える程度でした。1820m付近でしょうか、登山道の右手に人が何人かいます。ちょっと寄ってみるとコウシンソウの咲いている場所でした。コウシンコザクラの群落の中に少しだけあるといった感じでした。
それほど多くは咲いていませんでしたが、これを目当てに来たので満足です。ここから15分ほどで山頂でした。ちょうど5時間でした。山頂には用はないので展望地に進みます。
展望地には10人ほどが休憩中でした。ここからの皇海山には圧倒されます。日光の山は霞んで見えます。
(皇海山)
(鋸11峰)
(日光白根山方面)
(男体山方面)
展望地で大休止。人が入れ代わり立ち代わりやってきます。皆さんコウシンソウを見にやって来たんでしょうね。私もそうですけど。
40分以上休んで戻ります。帰りは通常のルートです。山荘の近くにはクリンソウが咲いていました。
庚申山荘前の広場に寄って水をいただき小休止。一の鳥居までは写真を撮ったりして歩き、そこから先は途中から高速モードで戻りました。8時間近くかかりました。結局殆どたそがれオヤジさんのルートを後追いした形になりました。天下の見晴には寄らなかったので完全コピーにはなりませんでしたけど。
かじか荘(45分)取り付き(1時間35分)1462P(40分)合流部(20分)お山巡りコース(1時間)合流部(35分)庚申山山頂(45分)庚申山荘(40分)一の鳥居(45分)かじか荘
GPS軌跡図はありません。
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