前黒山(1700m級峰東尾根から)(平成28年3月12日)
前黒山には過去2回登っていますが、東にある1700m級峰には行ったことがありませんでした。どこから見ても目立つのは前黒山三角点峰よりもこちらの1700m級峰でしょう。Yoshiさんが野地湯沢沿いの林道から1345Pを経由して登られた記事を見て以来(かなり以前)、歩いてみたいと常々思っていました。3年前の今頃、Shaminekoさんの記事を参照してヨシ沼園地から前黒山に登っています。前黒山からピストンしてもいいのですが、今回はこのルートは下りに使って、登りは別の所を歩こうと考えました。最初はYoshiさんルートで行こうとしていたのですが、林道の状態も分からないですし、車をヨシ沼園地の駐車場に停めると取りつきまで歩く時間がかなり長くなってしまいますから、甘湯沢左岸の尾根の1053Pを経由するルート、甘湯沢右岸尾根のルートもYoshiさんルートとともに頭に入れて歩くことにしました。
前置きが長くなりましたが、さらにもう少し。前黒山を写した画像を調べてみたのですが、今回歩いた1700m級東峰、西峰、前黒山三角点峰が揃ってうまく写っているものが殆どありませんでした。5年前に釈迦ヶ岳から撮ったものを載せてみます。お釈迦様の頭が写ってしまっていますが、これを撮影した時は奥の大佐飛山塊をメインで撮っています。たまたま手前にあった前黒山の各ピークが写ったというところでしょう。左が三角点峰、真ん中のこぶと右に1700m級西峰と東峰、西峰の方が幾分高く見えています。これで前黒山の全体が改めて分かりました。
前黒山(1678.3M)
朝、車にうっすらと雪が積もっていたので日塩道路は大丈夫かいなと思いながら行ってみましたが、杞憂に終わりました。ヨシ沼園地を過ぎて車を停める所はないかと行ってみましたが、適当な所はなく、林道の分岐でこれから歩こうとしている方向はゲートで閉ざされていました。ここで車をUターンさせヨシ沼園地の駐車場に停めました。
スノーシューが必要かどうか分かりませんが、一応保険にと背負っていきます。(最後までお荷物でした。)うっすらと雪が積もっていて滑らないように進みます。分岐のゲートを失礼して越えて行きました。歩いた跡がありました。
日当たりのいい所は雪がありません。林道が屈曲して下って行き、甘湯沢左岸尾根の取りつきを見てみますが、急な傾斜に雪がついていて滑落の危険もあり登れそうにはありません。同様にここから向かいにある右岸尾根に取りつくのも賢明な選択ではないようです。仕方なく登りになる林道を歩いて登り終わる頃に一休みして再検討します。ここからすぐに甘湯沢右岸尾根に取りつけそうですが、この尾根を辿ると1700m級東峰の山頂直下200m近くが急傾斜になっていてどうなのかなあと今ひとつ自信がありません。そんな訳で野地湯沢沿いの林道経由で行こうかと再び歩き出しました。ところが少し歩いて思い直しこの甘湯沢右岸尾根を登ることにしました。うまい具合に踏み跡がありました。
簡単に取りつくことができ、この尾根を辿ることになります。尾根歩きを始めること除雪車の音が聞こえてきました。通行止め解除のための作業でしょうか。この尾根はかつて伐採された所なのか大きな木がありません。作業道なのか踏み跡なのか道がありました。
幼木もなくなり笹と雪の道を歩いていきます。前方に見えるのが目指すピークでしょうか?ちょっと低すぎるかな。
快適な歩きも40分ほどでしょうか。樹林帯に入っていき、少しずつ傾斜も増してきます。赤い看板が目につきました。
鹿と猪は捕獲可なのですね。こういった看板は今回5枚ほど目にしました。1300m付近で東からくる尾根と合流すると笹が目立ってきました。このような笹も前黒山まで続きました。
笹も膝くらいまででしょうか。小雪が舞って、周囲も良く見えません。眼鏡も曇って良く見えなくなります。仕方なく眼鏡をはずして歩いたりしました。躓くとアウトでしたね。所々笹が雪に隠れる所もありますが、だいたいは顔を出して邪魔してくれます。だいぶ傾斜もきつくなってきました。そして良く滑るようになりました。
たまらず1500m付近でアイゼンを装着します。必要ないかも知れませんが足元が安定します。しばらく進み、雪が多くなって笹が目立たなくなってやれやれと思ったのもぬか喜びでした。山頂に近づくとまた笹が出てきます。微妙に雪のたまり方が違うのでしょうか。
歩きやすそうな所があればそこを進み、なければ強引に進みます。幸い山頂直下は笹がなくなっていました。しかし最後の10mほどはかなりの急傾斜でした。
(下を見る)
多分東峰と思われるところに着きました。ここにも赤い看板です。木々も寒そうです。
ここで休もうと思っていたのですが、とてもそんな雰囲気にはなりません。先に進みます。西峰との鞍部は眺めがいいらしいのですが、今日は駄目でした。西峰もよく分かりませんが、それと思われる辺りからの撮影です。
こちらでも休めません。少しだけ身支度を整えて三角点峰に向かいましょう。
前方に見えるのが三角点峰でしょうか?一旦下って小さなコブを越えて最後の登りです。ここでも笹のお出ましでした。
どうにか登りきって三角点峰の一角に出ます。山名板の方に向かうと踏み抜きました。この辺りだけでしたけど。3年前に来た時は笹は雪の下でしたが、今年は雪は少ないようです。
ここも休む雰囲気の所ではありませんが、そろそろおなかも空いてきたのでハムカツパンを速攻で食べました。ここから駐車地までは3年前に歩いていますが、覚えていないと思います。3年前の軌跡をコピーしてきているので、GPSを見ながらの安直な下りになりました。何となくトレースがありました。下りのキモは1470m付近の尾根から東に下る所です。その手前を歩いている時に3年前転倒し尾てい骨を強打した記憶がよみがえりました。この辺りの雪は前回より多少多いようです。屈曲部は何となく記憶に残っていました。下る方向に今日のものと思しき足跡がありました。前黒山まで行ったのでしょうか?
ここからはトレースのある所や適当な所を下ってどうにか戻ることができました。
林道もそれほど沈み込みもせずに済みました。気温の低いせいか踏み抜きは殆どなく、快適な下りでした。眺めはまったく良くありませんでしたが、歩き通すことができて良かったです。
ヨシ沼園地P(1時間)尾根取りつき(3時間)1700m級東峰(15分)西峰(30分)前黒山三角点峰(1時間30分)ヨシ沼園地P
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コメント
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野球親爺さん こんばんは。やはり,この日は栃木の山は天気が良くなかったのですね。寒々しい景色です。前黒山の周辺は笹が多いのですね。ご苦労様でした。東峰は行こうとして笹が多くてやめた記憶があります。山部さんの山名板が残っていて良かったです。
投稿: ノラ | 2016年3月14日 (月) 22時01分
これはまた渋いルートを歩かれましたね。
自分の前黒山はやはり積雪期でしたが、三角点峰から見た
威圧的&挑発的な1700m双耳峰に感動しました。
その時は山頂までで一杯一杯だったので足を踏み出す
ことはありませんでしたが、充分に雪が積もったスノーシュー
向きの晴れた日に再訪したいなぁと思っています。
投稿: まっちゃん | 2016年3月14日 (月) 22時34分
ノラさん こんばんは。
朝は少し青空も見えていましたが、結局小雪舞う歩きとなりました。
同じような寒々とした写真ばかりですみません。
笹が結構多かったですね。1700m峰には物好きしか行かないと思います。
山部さんの板を見ると安心します。前黒山の板はかなり綺麗でした。
投稿: 野球親爺 | 2016年3月14日 (月) 23時31分
まっちゃんさん こんばんは。
まっちゃんさんもヨシ沼園地から歩かれていますよね。
1700m級峰へは快適なスノーシューが理想ですね。
ただ時期が難しいかも知れません。
それはどこの山でも同じですけど。
投稿: 野球親爺 | 2016年3月14日 (月) 23時36分
こんばんわ。
ご無沙汰しております。実は気になっていたピークです。ちょっと天気が残念!視界があったらずいぶん違ってたんでしょうか?いつか行ってみます♪
投稿: みー猫 | 2016年3月15日 (火) 00時03分
みー猫さん こんばんは。
相変わらずの精力的なお歩きの記事、いつもながら羨ましく拝見しております。
今回の天気は仕方ありませんが、低温のため踏み抜きもなかったと思われますので、いい面もあったでしょうか。
景色は晴れていればいいと思われる場所もありました。
Yoshiさんの記事によると眺めはいいらしいです。
投稿: 野球親爺 | 2016年3月15日 (火) 21時54分
前黒山の北尾根は、植林と小藪が多くて、スノーシューでもあまり快適ではありませんでしたが、今回の登りのルートは、積雪さえあれば、快適な気がします。トライしてみたくなりました。
投稿: NYAA | 2016年3月15日 (火) 23時34分
NYAAさん こんばんは。
今回のルートはおっしゃる通り、雪が十分に積もっていれば快適なスノーシューの歩きができるかも知れませんね。
このところ個人的には単に荷物と化していますが。
投稿: 野球親爺 | 2016年3月16日 (水) 22時42分